お役立ちコラム
不正アクセスの被害は偶然ではありません。狙われて被害にあっています。
もはや愉快犯ではない。不正アクセスを仕掛けるサイバー犯罪者だ
盗んだ個人情報の投稿も
脅迫文への関与をほのめかす投稿があった闇の掲示板は、所在を知っている不特定多数が匿名で出入りしている。ネットの誹謗(ひぼう)中傷問題に取り組む弁護士を攻撃する書き込みをしたり、企業や官公庁などに爆破や殺害予告を送ったりする人物が情報交換をする場として使っている。
掲示板は「恒心教」と呼ばれているが宗教とは関係ない
2012年ごろにつくられ、「恒心教」と呼ばれているが、宗教とはなんの関係もない。
恒心教とされる掲示板は海外にサーバーがあり、運営者はわかっていない。捜査関係者によると、不特定多数がアクセスしているが、団体や組織ではなく、ネット上のゆるい「仲間」のような存在という。
近年、この掲示板に集う人たちの行動がさらにエスカレート
近年、この掲示板に集う人たちの行動がさらにエスカレートし、企業のサーバーをハッキングして盗み出したとする個人情報を投稿する行為も目立つ。昨年、企業が公表した不正アクセスによる情報の流出被害の多くが、この掲示板での動きに関係しているのではないか、という専門家の指摘もある。
逮捕者も
大阪大大学院生の男を威力業務妨害容疑で逮捕
人事院職員の女を名誉毀損(きそん)の疑いで逮捕
2020年に相次いだ大学への爆破予告では、警視庁が恒心教メンバーを名乗る大阪大大学院生の男を威力業務妨害容疑で逮捕した。また、大阪府警は恒心教に絡む昨年の爆破予告事件などで捜査本部を設置。この捜査の過程で、今月25日、弁護士を中傷する書き込みを2022年3月に投稿していたとして、人事院職員の女を名誉毀損(きそん)の疑いで逮捕した。学校に脅迫ファクス「1.5万件」のデータもこの掲示板が関係したとされている。
「一人ひとりを検挙することで、見逃さないという意思表示をする必要がある」
一連の脅迫事件について、警察幹部は「一人ひとりを検挙することで、見逃さないという意思表示をする必要がある」と語った。