お役立ちコラム

漏洩再発防止策。第1位の「ダブルチェック」はホントに事故ゼロの再発防止?

ダブルチェックは「エラーの発生を減らすものでなく、エラーの発見を目的」に実施するものです。

エラー結果を外部に出さない、という趣旨であればダブルチェックをやる価値はありそうですが、ひねくれて考えると根本が解決されないので、エラーは発生し続けます。これでは、再発防止策とは言えませんね。

ミスによる個人情報漏えいをなんとしても防ぎたいのは各社共通の願いですが、Aさんの結果をBさんが確認するダブルチェック方式では、一定数のミスは見逃されることが知られており、最大、多重度5(5人のチェック)をしてもミスは0にはなりません。※

いま事業者でできる対策のひとつは、2人の人間がそれぞれ「独立して確認」して、結果だけを突合せる方法です。

これも実験の結果から導かれた方法で、「1人目の結果が2人目の判断に影響を与えることがない」ように実施することを独立とよび、環境や時間をずらすなどで、2人が互いに見えないようにして行うのが良い、とされ、医療現場で普及し実践されています。

ダブルチェックには複数のやり方や考え方、効果の違いがありますが、何が合うのかは各社次第なので、調べて自社にあう形を探し出してみましょう。
取り合えずのお勧めは「独立して確認」です。

※確認の多重化とエラーと検出率
人間信頼性工学:エラー防止への工学的アプローチHuman Reliability Engineering: Engineering Approach to Human Error Prevention 中條 武志

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