お役立ちコラム
2024/03/21
四半期決算を延期 – ランサムウェア被害の影響で決算業務できず。
漁網メーカーの日東製網は、サーバがランサムウェアを用いたサイバー攻撃を受けた問題で、四半期決算を延期する事態になった。
1月16日にランサムウェアによる被害を確認し、全端末の利用を停止、業務データや業務用ソフトウェアが暗号化され、アクセスできない状況に陥っていた。
外部協力のもと被害状況の調査や復旧対応を進め2月13日におおむね正常化したものの、約1カ月間にわたり業務処理が滞り、復旧後は通常業務と遅延した業務が重なり、本来の2倍近い事務処理が生じていた。
業務負荷が大きく、四半期決算期に向けた業務にまで行きつけないため、延期する事態を公表した。
不正アクセスは情報が漏れたか漏れないかに目を奪われがちだが、事業存続の危機まで招きかねないリスクを改めて考え直す事例となった。不正アクセスを受けた事業者の多くは、業務復旧まで平均12か月を要しており、転ばぬ先の杖として復旧マニュアルを整備しておくことを強くお勧めします。