サイバー攻撃が巧妙化しており、調査や復旧で大きな費用の負担が生じたり、長期間、事業が停止するなどのインシデントが発生している。

サプライチェーンでは、脆弱な中小企業が攻撃の足がかりとして狙われれることがあり、サイバー攻撃を早期に発見、復旧できる体制をあらかじめ構築しておくことが、被害を最小限に抑える鍵になる。

そこで、専門的な人員などリソースの確保が難しい中小企業を支えるべく、東京都が「中小企業サイバーセキュリティ特別支援事業」を実施する。

具体的には、サイバー攻撃を受けた際、スムーズにシステムの復旧や業務再開が行えるよう事業継続計画の策定をサポートしたり、インシデント発生に備えて事前対策や初動対応を行う「CSIRT」の構築を無料で支援する。

専門家を全6回にわたり派遣。ヒアリングで現状を把握し、インシデント対応体制の整備をサポート。机上演習まで行い、中小企業のレジリエンス能力向上を後押しする。

募集は、「IT-BCP策定コース」「CSIRT構築コース」それぞれ20社、あわせて40社程度。対象は東京都に主たる事務所を有し、サイバーセキュリティ対策の継続や自走化に向けた取り組みを進める中小企業となる。

応募締切は7月3日。募集にあたり、6月中に無料のオンライン説明会を開催する。自組織はもちろん、サプライチェーンに対象となる関係者がいれば、ぜひ活用してもらいたい。