事故から学ぶ

『Safari』の通販サイト「Safari Lounge」でクレジットカードの個人情報が漏洩 問題把握は1年前

事故概要

業種 民間企業
発生時期 2021/5/27
漏えい人数 4544
事故概要

Safari』や『FINE』などの雑誌を出版する日之出出版は6月10日、同社が運営する公式通販サイト「Safari Lounge」にて、第三者による不正アクセスを受け、顧客のクレジットカード情報が流出した可能性があると発表した。不正アクセスの疑いが発覚したのは2020年5月27日で、今回の発表までに1年以上かかった。システムの一部の脆弱性をついたことによる第三者の不正アクセスが原因で、2020年1月9日から2020年5月29日までの期間に「Safari Lounge」でクレジットカード決済したユーザーの情報が漏洩した可能性がある。漏洩した可能性のある顧客情報は、クレジットカードの名義人名、番号、有効期限、セキュリティカードで、最大で4,544件にものぼる。さらに、同社が運営する「日之出出版公式ストア」でも、第三者による不正アクセスを受け、2020年4月22日から2020年6月4日までの期間にクレジットカード情報1,403件が漏洩した可能性がある。

日之出出版が顧客のクレジットカード情報が漏洩している可能性があると、決済代行会社から指摘を受けたのは2020年5月27日。同日にサイト内のクレジットカードトークン決済システムを停止し、翌日にセキュリティトラブルの原因を特定するための検証作業であるフォレンジック調査を第三者機関が開始。7月17日には調査が完了し、不正アクセスを示す形跡が認められたという最終報告書を受領していた。その後、中央警察署の指導に基づきクレジットカード会社などと協議を重ね、対象顧客への注意喚起とその利益を保護するために公表した。問題の把握から約1年度の公表となったが、日之出出版は公表が遅れた理由として不確定な情報の公開による混乱を防ぐためだとコメントしている。

情報漏洩の可能性のある顧客に対して、クレジットカードの利用明細書に身に覚えのない請求項目がないか確認するよう呼びかけているものの、本来であれば不正アクセスの疑いが生じた時点でただちに顧客に通達すべきであった。6月14日の時点で「Safari Lounge」でのクレジットカードの利用は停止しており、決済再開日は未定である。同社は再発防止のため、調査結果を踏まえて現行システムの改修および監視体制の強化を行うという。

引用元 SEVENTIE TWO

■ 事故原因

事故の原因はチェックリストの下記項目が該当すると推察します。

20-1(第20条)安全管理措置システム管理(不正アクセス防止)

チェックリストにある要求ルール:

システムに対する脅威や攻撃への防止策と監視体制を構築し、直ちに対抗策を構築していますか?
自社のシステムに対する新たな脅威や攻撃の手口を知り対策を社内共有し、対策行動の適格性と検証をする仕組みはできていますか?
常にOSや、アプリケーションソフトウェアを最新化して安全な状態にしていますか?
メールを介したウイルス感染防止として操作者教育と管理を徹底していますか?
パソコンにウイルス対策ソフトを入れていますか?さらにウイルス定義ファイル(コンピュータウイルスを検出するためのデータベースファイル「パターンファイル」とも呼ばれる)を自動更新するなど、パソコンをウイルスから守るための対策を行っていますか?
ログインIDにメールアドレス以外のIDを用意していますか?
ログイン時に2段階認証、2要素認証が可能な場合は設定していますか?
システム開発のテスト環境でウイルスチェックや不正侵入を防ぐセキュリティが甘くなっていませんか?
委託先にもまったく同じレベルで、個人情報の取扱い規則の周知徹底と監視監督をしていますか?

■ 推奨対策

対策:

クラウドサービスだからといって不正アクセスを完全防御できるわけではない。重要資産を扱うサービス会社は金になるため最新の手口で集中的に攻撃を受けている。攻撃を受け続けていることへの防御策と、攻撃を突破されたさいの対応策は別物であり、特に後者は被害を最小限度に抑えるために利便性に制限があっても暗号化などの対策は必須である。選択の余地はない。

具体例:

クラウドサービスだからといって安心できない。
不正アクセスによる被害を防止するためには、入り口対策、サーバ内部対策、ファイル等を抜き取れないようにする出口防御対策の3面で行う必要がある。最近の不正アクセスは、ゆっくりと間をあけ、時々アクセスする形を取り、またIPアドレスもいくつも使い分け、一度失敗した手口は同じサイトには使わない、など、手間暇をかけて攻撃をしてくる標的型アクセスが増えてきた。狙いを定め侵入するまで手法を変えてくるため、防ぐのは中々厄介である点に注意がいる。ファイルの抜き取りも小口に分けて時々送信する形をとる。これにより入口、出口ともシステム感知がしにくい状態になる。サーバ内部対策はファイルへのアクセス制限とファイル自体の暗号化をしておくことである。不正アクセスにより犯罪者の手でファイルを暗号化されてしまうことがあるが、自らの手で暗号化しておけば万一抜き取られたときに、犯罪者に読み解かれるリスクは軽減される。

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