事故から学ぶ

(1)クラウド型口座開設サービス(「ネットで口座開設」)への第三者によるアクセスについて SMBC日興証券株式会社

事故概要

業種 SMBC日興証券株式会社
発生時期 2020/12/24
漏えい人数 50
事故概要

今般、弊社ホームページからお申し込みいただける「ネットで口座開設※」サービスにつきまして、弊社のシステムに関する設定不備により、お客さまがWeb画面に入力された情報のうち、最大50名のお客さまの氏名、メールアドレスが第三者の不正アクセスにより閲覧されたことが判明いたしました。
事態判明後、直ちに設定不備を解消し、現在は閲覧される懸念はございませんが、最大50名のお客さまについては特定が不可能であることが判明しております。
弊社では本件の事態を重く受け止め、お客さま情報の管理の再徹底を図るとともに、同様の事態が発生しないよう他のサービスの点検を実施し、今後同サービスを含め、お客さま情報が第三者に閲覧されることがないよう取り組んでまいります。
また、最大50名のお客さまを特定することができないため、当サービスをご利用いただいたすべてのお客さまにおかれましては、氏名、メールアドレスを悪用した詐欺等の被害防止のため、不審なメールに添付されたファイルの開封や本文内のURLクリックは行わないようご注意願います。
※「ネットで口座開設」(サービス開始日:2019年12月16日(月))
本件の概要および改善対応等は以下の通りとなります。
【対象となるお客さま】
2019年12月16日(月)~2020年7月19日(日)の期間において、弊社ホームページから「ネットで口座開設」をご利用され、ダイレクトコースの口座開設お手続きをされたお客さま(お手続きを途中で中断された方も含まれます)のうち、最大50名のお客さま
【第三者から閲覧された日】
2020年12月24日(木)
【第三者から閲覧された情報】
氏名、メールアドレスのみとなり、それ以外の情報は閲覧されておりません。
【調査の結果】
情報がアクセスされ得る状態にあった2019年12月16日(月)~2021年2月11日(木)の期間の調査を完了し、最大50名のお客さまの氏名、メールアドレスが第三者に閲覧されたこと、その50名のお客さまの特定が不可能であることが判明しております。
【本件の原因】
口座開設のデータに対するアクセス権設定の不備が原因となります。
【改善対応の内容】
2021年2月11日(木)の本件発覚後、直ちにアクセス権設定を変更し、第三者から閲覧できない状態へ変更しており、今後は第三者による閲覧の懸念はございません。

引用元 SMBC日興証券株式会社

■ 事故原因

事故の原因はチェックリストの下記項目が該当すると推察します。

20-1(第20条)安全管理措置 システム管理(不正アクセス防止)

チェックリストにある要求ルール:

システムに対する脅威や攻撃への防止策と監視体制を構築し、直ちに対抗策を構築していますか?
自社のシステムに対する新たな脅威や攻撃の手口を知り対策を社内共有し、対策行動の適格性と検証をする仕組みはできていますか?
常にOSや、アプリケーションソフトウェアを最新化して安全な状態にしていますか?
メールを介したウイルス感染防止として操作者教育と管理を徹底していますか?
パソコンにウイルス対策ソフトを入れていますか?さらにウイルス定義ファイル(コンピュータウイルスを検出するためのデータベースファイル「パターンファイル」とも呼ばれる)を自動更新するなど、パソコンをウイルスから守るための対策を行っていますか?
ログインIDにメールアドレス以外のIDを用意していますか?
ログイン時に2段階認証、2要素認証が可能な場合は設定していますか?
システム開発のテスト環境でウイルスチェックや不正侵入を防ぐセキュリティが甘くなっていませんか?
委託先にもまったく同じレベルで、個人情報の取扱い規則の周知徹底と監視監督をしていますか?

■ 推奨対策

対策:

このところ不正アクセスによる被害が増加している。不正アクセスによる被害は色々あるが、侵入されてしまったあとでは、漏えいした情報を回収できず漏えい対象者の心理的不安と、のちに何らかの実害が生じることがあり、経過を注意深く見ていく必要がある。
アカウント情報を盗まれ、当該アカウントからスパムメールを送るというのも常態化しているので、大量のメール発信をし続ける状態を検知する仕組みを入れておく必要もある。

具体例:

クラウドサービスだからといって安心できない。
不正アクセスによる被害を防止するためには、入り口対策、サーバ内部対策、ファイル等を抜き取れないようにする出口防御対策の3面で行う必要がある。最近の不正アクセスは、ゆっくりと間をあけ、時々アクセスする形を取り、またIPアドレスもいくつも使い分け、一度失敗した手口は同じサイトには使わない、など、手間暇をかけて攻撃をしてくる標的型アクセスが増えてきた。狙いを定め侵入するまで手法を変えてくるため、防ぐのは中々厄介である点に注意がいる。ファイルの抜き取りも小口に分けて時々送信する形をとる。これにより入口、出口ともシステム感知がしにくい状態になる。サーバ内部対策はファイルへのアクセス制限とファイル自体の暗号化をしておくことである。不正アクセスにより犯罪者の手でファイルを暗号化されてしまうことがあるが、自らの手で暗号化しておけば万一抜き取られたときに、犯罪者に読み解かれるリスクは軽減される。

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