事故から学ぶ

不正アクセスによる個人情報流出の可能性について 国立研究開発法人日本医療研究開発機構

事故概要

業種 国立研究開発法人日本医療研究開発機構
発生時期 2020/12/10
漏えい人数 1400
事故概要

当機構で使用している業務システムの一つである人事関係システムについて、保守業者による保守作業中、保守用端末に対して不正なアクセスがあり、当機構の役職員、派遣職員及び退職者の個人情報が漏えいした可能性があることが、12月10日(木)に判明いたしました。
現時点で漏えいの可能性がある情報は、当該端末に保存されていた約1,400人分の当機構の役職員、派遣職員及び退職者の個人情報です。なお、研究開発関連業務の情報は当該端末には保存されておりませんでした。
現在、関連端末と人事関係システムの運用サーバの通信を遮断するとともに、同システムの使用を停止し、詳細な調査を進めているところですが、現時点では運用サーバ、職員用端末への不正アクセスは認められず、二次被害も確認されておりません。
また、本件についてはすでに関係省庁へ報告し、警視庁にも相談を行っているところです。
このような事態が発生し、関係者の皆様に大変ご迷惑をおかけしていることを深くお詫び申し上げます。
今後の調査結果を踏まえ、情報セキュリティの強化を図るなど再発防止に努めてまいります。

引用元 国立研究開発法人日本医療研究開発機構

■ 事故原因

事故の原因はチェックリストの下記項目が該当すると推察します。

20-1(第20条)安全管理措置 システム管理(不正アクセス防止)

チェックリストにある要求ルール:

システムに対する脅威や攻撃への防止策と監視体制を構築し、直ちに対抗策を構築していますか?
自社のシステムに対する新たな脅威や攻撃の手口を知り対策を社内共有し、対策行動の適格性と検証をする仕組みはできていますか?
常にOSや、アプリケーションソフトウェアを最新化して安全な状態にしていますか?
メールを介したウイルス感染防止として操作者教育と管理を徹底していますか?
パソコンにウイルス対策ソフトを入れていますか?さらにウイルス定義ファイル(コンピュータウイルスを検出するためのデータベースファイル「パターンファイル」とも呼ばれる)を自動更新するなど、パソコンをウイルスから守るための対策を行っていますか?
ログインIDにメールアドレス以外のIDを用意していますか?
ログイン時に2段階認証、2要素認証が可能な場合は設定していますか?
システム開発のテスト環境でウイルスチェックや不正侵入を防ぐセキュリティが甘くなっていませんか?
委託先にもまったく同じレベルで、個人情報の取扱い規則の周知徹底と監視監督をしていますか?

■ 推奨対策

対策:

このところ不正アクセスによる被害が増加している。不正アクセスによる被害は色々あるが、侵入されてしまったあとでは、漏えいした情報を回収できず漏えい対象者の心理的不安と、のちに何らかの実害が生じることがあり、経過を注意深く見ていく必要がある。

具体例:

不正アクセスによる被害を防止するためには、入り口対策、サーバ内部対策、ファイル等を抜き取れないようにする出口防御対策の3面で行う必要がある。最近の不正アクセスは、ゆっくりと間をあけ、時々アクセスする形を取り、またIPアドレスもいくつも使い分け、一度失敗した手口は同じサイトには使わない、など、手間暇をかけて攻撃をしてくる標的型アクセスが増えてきた。狙いを定め侵入するまで手法を変えてくるため、防ぐのは中々厄介である点に注意がいる。ファイルの抜き取りも小口に分けて時々送信する形をとる。これにより入口、出口ともシステム感知がしにくい状態になる。サーバ内部対策はファイルへのアクセス制限とファイル自体の暗号化をしておくことである。不正アクセスにより犯罪者の手でファイルを暗号化されてしまうことがあるが、自らの手で暗号化しておけば万一抜き取られたときに、犯罪者に読み解かれるリスクは軽減される。

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