事故から学ぶ

不妊治療の米最大手US Fertilityがランサムウェアで患者データを奪われたと発表

事故概要

業種 US Fertility
発生時期 2020/9/14
漏えい人数 -
事故概要

米国最大級の不妊治療クリニックのネットワークであるU.S.Fertilityがランサムウェアに攻撃されデータが奪われたことを確認した。
このネットワークは2020年5月、東海岸数十カ所に不妊治療クリニックを有するShady Grove Fertilityとヘルスケア分野を主力投資先とする未公開株式ファンドのAmulet Capital Partnersとの合弁事業として設立された。U.S. Fertilityは現在カリフォルニアを含む全米55カ所のクリニックをネットワーク傘下としている。
「ハッカーがシステム内に侵入して一部のファイルを取得した後、9月14日にランサムウェアが起動された」とU.S. Fertilityは発表した。システム乗っ取り後、データの暗号化までに時間を置くのはランサムウェア攻撃でよく見られる手法だ。また一部のランサムウェアは被害者が身代金の要求に応じない場合、盗んだファイルをウェブサイトに公開することがある。
U.S. Fertilityは、住所、氏名などの重要な個人情報が盗まれたことを認めた。患者の一部の社会保障番号も奪われたという。加えてこの攻撃では「保護された健康情報もターゲットとなっている可能性がある」と警告した。米国の法律では検査結果や医療記録など個人の健康状態や病状に関する医療情報をデーベースに含めることができる。
同社の広報担当は事件についてのコメントの要求にすぐに応答しなかったが、11月26日は米国の全国的祝日(感謝祭)だった。
U.S. Fertilityは、ランサムウェアによる被害を公表するまでなぜ2カ月以上かかったかを明らかにしていないが、捜査機関の要請によるものではなかったと述べている。
これはヘルスケア事業を標的としたランサムウェア攻撃の最新の例だ。2020年9月には米国最大級の病院システム、UHS(Universal Health Services)が、Ryukランサムウェアの被害に遭った。これにより一部の救急治療室を閉鎖し患者を搬出せざるを得なかった。他の不妊治療クリニックもここ数カ月で何カ所かランサムウェアの攻撃を受けている

引用元 TecCrunch

■ 事故原因

事故の原因はチェックリストの下記項目が該当すると推察します。

20-1(第20条)安全管理措置 システム管理(不正アクセス防止)

チェックリストにある要求ルール:

システムに対する脅威や攻撃への防止策と監視体制を構築し、直ちに対抗策を構築していますか?
自社のシステムに対する新たな脅威や攻撃の手口を知り対策を社内共有し、対策行動の適格性と検証をする仕組みはできていますか?
常にOSや、アプリケーションソフトウェアを最新化して安全な状態にしていますか?
メールを介したウイルス感染防止として操作者教育と管理を徹底していますか?
パソコンにウイルス対策ソフトを入れていますか?さらにウイルス定義ファイル(コンピュータウイルスを検出するためのデータベースファイル「パターンファイル」とも呼ばれる)を自動更新するなど、パソコンをウイルスから守るための対策を行っていますか?
ログインIDにメールアドレス以外のIDを用意していますか?
ログイン時に2段階認証、2要素認証が可能な場合は設定していますか?
システム開発のテスト環境でウイルスチェックや不正侵入を防ぐセキュリティが甘くなっていませんか?
委託先にもまったく同じレベルで、個人情報の取扱い規則の周知徹底と監視監督をしていますか?

■ 推奨対策

対策:

ヘルスケア事業を標的としたランサムウェア攻撃の最新の例だ。2020年9月には米国最大級の病院システム、UHS(Universal Health Services)が、Ryukランサムウェアの被害に遭った。これにより一部の救急治療室を閉鎖し患者を搬出せざるを得なかった。他の不妊治療クリニックもここ数カ月で何カ所かランサムウェアの攻撃を受けている

具体例:

不正アクセスによる被害を防止するためには、入り口対策、サーバ内部対策、ファイル等を抜き取れないようにする出口防御対策の3面で行う必要がある。最近の不正アクセスは、ゆっくりと間をあけ、時々アクセスする形を取り、またIPアドレスもいくつも使い分け、一度失敗した手口は同じサイトには使わない、など、手間暇をかけて攻撃をしてくる標的型アクセスが増えてきた。狙いを定め侵入するまで手法を変えてくるため、防ぐのは中々厄介である点に注意がいる。ファイルの抜き取りも小口に分けて時々送信する形をとる。これにより入口、出口ともシステム感知がしにくい状態になる。サーバ内部対策はファイルへのアクセス制限とファイル自体の暗号化をしておくことである。不正アクセスにより犯罪者の手でファイルを暗号化されてしまうことがあるが、自らの手で暗号化しておけば万一抜き取られたときに、犯罪者に読み解かれるリスクは軽減される。

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