業種 | 学校 高等専門学校 |
発生時期 | 2018/7/6 |
漏えい人数 | 20人 |
事故概要 | 独立行政法人国立高等専門学校機構 明石工業高等専門学は7月6日、学生情報の誤送信と個人情報の不適切な管理が判明したと発表した。 |
引用元 |
事故の原因はチェックリストの下記項目が該当すると推察します。
チェックリストコード:
2-7 パソコン利用教育
電子メールを送る前に目視にて送信アドレスを確認するなどのように、宛先の送信ミスを防ぐ仕組みを徹底していますか?
複数の相手先への送信時はTOではなくBCCを使用していますか?
チェックリストコード:
2-13 作業ルールの徹底
チェックリストにある要求ルール:
重要情報を社外へ持ち出す時はパスワード保護や暗号化して肌身離さないなどのように、盗難や紛失の対策をしていますか?
個人情報を含む重要情報を郵送やメールで送付する場合、本当に送付する必要があるか、不要な情報が含まれていないか、送付先に誤りがないか作業者と確認者の二重で確認をしていますか。送付記録をつけていますか?
「ついうっかりToに複数の相手先を入力した」という説明がよくなされるが、そもそもToで送ってはいけない、という意識が醸成されていない中で発生する事故である」
このミスは各所で発生しており、よく知られた漏えい事故であるにも関わらず、対策が「気をつけましょう」という注意喚起で終わってしまい、事故防止に結びつかない典型例でもある。
今回のケースでは、さらに不要なリンクを付けたことでリンク先の個人情報が閲覧された、という事故であるが、送信前に不要なリンク先に気づかなかったチェック体制の不備と、仮に誤送信されたリンク先であっても、正しいログインパスワードが設定されていれば誰でも見ることができてしまうことは防げたはずである。
これを防ぐには入力者と送信者による2重チェックを行う誤送信防止チェックが必要である。
メール配信業務を請け負う企業では、相手先欄にあるアドレスと送信予定名簿の突合(不要者の混入防止、アドレス間違いの確認)、To欄の使用禁止と点検者による確認、To欄が空欄であることの証跡コピー(キャプチャ)取得を義務付け、送信ミス防止を徹底させている。送信相手先名簿は事前に別に作成しており相手先チェックも事前に確認する仕組みにしていることから、メール送信時の2重確認は数分で終わっている。複数相手先に送信する業務がある企業では確認自体を手順に組み込むことをお勧めする。
リンク先をメールに貼り付けてある場合は、一件毎にリンクを開いて正しいものであるか確認する手間を惜しまないこと、個別にログインパスワードを設定して誰でも閲覧できてしまうことを防止する必要がある。
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